2023年10月に公開した話題作、「アナログ」。実は北野武さんが執筆した同名小説が原作となっているんですよ!
今回は映画「アナログ」のあらすじなどを紹介します。
「アナログ」とは?
「アナログ」とは、2017年9月22日に新潮社より刊行した北野武さん原作(ビートたけし名義)の恋愛小説です。北野武さんにとって初となる描き下ろし恋愛小説作品でもあります。携帯電話による気軽な連絡が主流となった現代において、あえて「直接会う」というアナログ的価値観を貫く男女の恋愛模様を描きました。発売から6年経った2023年10月に、タカハタ秀太さん監督、港岳彦さん脚本で映画化、公開されましたよ。
映画『アナログ』公式サイト (analog-movie.com)
アナログ 映画あらすじ
手作り模型や手書きのイラストにこだわる昔気質のデザイナー、悟は、ある日自身が内装を手掛けた喫茶店「ピアノ」で偶然、みゆきという女性に出会います。内装の細かいところにも気づいて褒めてくれたみゆきに悟は喜び、運命を感じてしまうほど彼女に惹かれていきます。一方、みゆきも亡き母の形見であったバッグを「素敵だ」と言ってくれた悟を意識しており、後日、ピアノで再会した悟からの食事への誘いを快く了承しました。
携帯電話を介さない二人の恋
二人で食事をし、楽しい時間を過ごした悟はみゆきとまた会いたいと思い、連絡先を交換しようとしますが、なんとみゆきは携帯電話を持っていないと答えるのです。そして「毎週木曜日の同じ時間に、何もなければ『ピアノ』で会う」「お互いに会いたい気持ちがあれば、また会える」と告げるのでした。そこから、携帯電話を介さない、現代では少し奇妙な二人の恋が始まるのです。
アナログ キャスト
水島悟・二宮和也
本作の主人公のインテリアデザイナー。デジタルでの仕事が苦手で、また自分の仕事の手柄を他者に取られることなどもあって自身の仕事に自信を持てずにいた。入院中の母のことを気にかけている。
美春みゆき・波瑠
本作のヒロイン。携帯電話を持たないミステリアスな女性。クラシック音楽が好きなものの、作中で悟と共にクラシックコンサートへ行った際には、演奏中に涙を浮かべ、途中で退席してしまう。
高木淳一・桐谷健太
悟の小学校からの悪友の一人、独身。悟のことをからかったりしながらも、悟が困った時には力になってくれる存在。
山下良雄・浜野謙太
悟の小学校からの悪友の一人、既婚者で子持ち。悟のことをからかったりしながらも、悟が困った時には力になってくれる存在。
その他
- 島田紘也・藤原丈一郎
- 浅井陽子・坂井真紀
- 椎名順子・筒井真理子
- 高橋俊和・宮川大輔
- 山下香織・佐津川愛美
- 岩本修三・鈴木浩介
- 香津美・板谷由夏
- 水島玲子・高橋恵子
- 田宮・リリーフランキー
会えない時が愛を育む切ない物語
携帯電話でのやり取りをせず、連絡を取り合う手段のない二人をつなぐのは「毎週木曜日、『ピアノ』で」という約束のみ。当然「会いたい気持ちがあれば必ず会える」というわけにもいかず、作中でも悟が出張を命じられ木曜日にピアノを訪れることができない時や、みゆきと会うのを楽しみにピアノに来たのに、待ってもみゆきが姿を見せないなんて場面が描かれます。そもそも週に一度、直接会っている時しかやりとりの叶わない二人。現代社会に生きる私達には少しもどかしくも思えますが、だからこそ悟たちは直接会って話せる貴重な時間をより大切に過ごすのかもしれません。
告白の返事の真相は……
スケジュールの都合もありすれ違った末、より愛を深めあった二人。未だ素性の分からないみゆきに、それでも悟は「あなたに何が会ったのか僕には分かりませんが、僕は全て受け止めます」と告白。糸電話越しに行われた悟の告白は波の音にかき消されたのか、みゆきから返す言葉も悟には届かず告白は曖昧になりました。その後、プロポーズを決意した悟。しかしプロポーズをすると決めた約束の日、みゆきは姿を現しませんでした。その理由が明らかになった時、みゆきの謎と二人の恋の結末が明らかになります。
最後に
今回は映画「アナログ」のあらすじなどを紹介しました。
北野武さんが描いた理想の恋愛を描いた小説の映像化作品であるアナログ。皆さんも是非一度見てみてくださいね!